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2008年8月の4件の投稿

2008年8月12日 (火)

平成20年度日本生物教育会第63回全国大会 宮崎大会

平成20年度日本生物教育会第63回全国大会 宮崎大会に参加し、現地研修は綾照葉樹林散策コース(1泊2日)に参加した。
参加者15人 スタッフ5人 案内河野耕三先生のメンバーでした。S2008aug5_1005
   
一日目(8月6日)は12:30閉会式を出席せずに12:30宮崎駅前に移動し、バスで大淀川のほとりにある大淀川学習館に立ち寄り、そこで昼食をとった。その後施設見学。蝶の羽化生態を観察できる自然楽習園は派手な南方系の蝶でなく地元の蝶にこだわったそうだが。植えてある植物は園芸植物だし、中に作られた池にホテイアオイが浮かんでいるのが気になった。それと屋内には大淀川産の巨大魚「アカメ」が飼育されていた。屋外施設もあり大淀川に出られるようになっているが、照り返しがひどく暑く乾燥しているので早々に引き上げた。S2008aug6_067
 その後、多種のトンボで知られる宮崎市の北方、高鍋湿原(宮崎県児湯郡高鍋町)の観察に向かう。高鍋湿原は高鍋防災ダム(1968年完成)堰堤工事の際、土砂を剥ぎ取った跡に周辺の山林の湧水がたまって出来たいわば人工湿原ですが、周りに残されていた湿原から湿地生の植物が入り込み特にサギソウが群落を作り始め規模の大きい状態の良い湿原になったようだ。50年ほどでこのような湿原が形成されたとは驚きだ。
 希少な植物が増加すると共に湿原が荒らされることが増え、1998年に公園化され、適切な保護と共に一般公開された。私が観察した主な植物はミズボウシ、ヒメノボタン、ツクシアブラガヤ、イトタヌキモ、ヒナノカンザシ、コガマ、ミミカキグサ、ムラサキミミカキグサ、ホザキノミミカキグサ、ヌマトラノオ、モウセンゴケ、トラノハナヒゲなど。周辺の樹木は高木はツブラジイ、シリブカガシ、ナナミノキなど、湿原の周りはアカマツ、ネコノチチ、ゴンズイ、タカナベカイドウ、ヘビノボラズが生育していた。2008aug6_54
 宮崎市の北部の海岸段丘上には湿原が発達し、ヘビノボラズやサクラバハンノキなど日本では東海三河周辺にしか記録されていない植物が、隔離分布していることが知られており、九州では特異な地域だ。ただ周りは耕作地にされていることが多くこれらの生物層の保護は非常に重要だと思われる。湿原にはトンボ類が多いようで、重要なトンボ生息地として保護されている。ハッチョウトンボ、ベニトンボ、が特に印象に残った。周りの園地は帰化植物が多い。
 このあと引き返しいよいよ綾に向かう。途中 バスの窓から古墳群としては有名らしい西都原古墳群を見た。畑の中に数百近い円頂の古墳は美しい。比較的低い高度をジェット戦闘機が頻繁に飛ぶのが気になる。近くに航空自衛隊基地があるそうな。
 綾川荘に着き、夕食後は翌日の照葉樹林について研修を行われ、そのあとは生物談義で夜遅くまで・・・。でも地元の焼酎等がかなり入っていても、内容は生物に関連した物ばかり、千鳥足で、宿舎の窓に集まる虫を見つけては吸虫管で集め回るヒトも。
S2008aug7_013  二日目(8月7日)は、朝から起き出し周囲を散策朝食後8:00に出発。歩く吊り橋として日本第2位の高さ(142m 1位は現在、九重大吊橋2006年に開通、高さ173m、長さ390m)綾照葉(てるは)大吊り橋を渡り、照葉樹林の中を生物解説を聞きながらゆったりと歩く。吊り橋からは豊かな照葉樹林の樹冠部が見られ非常に良かったが高度感はさすがでした。S2008aug7_099
 京都の森に比べ樹種が多く大変。葉を手に取れればよいのだが、届かない。観察した木はイチイガシ(この辺りはイチイガシ-ルリミノキ群集で400mを越えるとウラジロガシ-イスノキ群集に代わっていくそうだ。)ツブラジイ、タブノキ、イヌガシ、ウラジロガシ、ハナガガシ、シリブカガシ、イスノキ、トキワガキ、リュウキュウマメガキ、バリバリノキ、コバンモチ、カンザブロウノキ、カカツガユ、ボロボロノキ、バクチノキ・・・少ないがニガキ、センダン、ムクロジなどの暖地生の落葉樹も。それにツル植物のカギカズラ、ウドカズラ、シマサルナシ、林下にはサツマルリミノキ、ヒメアリドウシ、オオイワヒトデ、カツモウイノデなどのシダ、着生植物・ランも多い。頭がおかしくなりそうなほど種類が出てくる。S2008aug7_150 これでも吊り橋付近は、一度伐採された2次林で、もっと良い場所は他にあるそうだ。見たい方は出直してゆっくり時間をかけないと見られないそうだ。ここも最近シカが増え特に下層の植物への影響は深刻になっているそうだ。ついでにヤマビルも非常に多くなっているようだ。
 原生林を後にして酒泉の杜で、焼酎の製造工場を見学、昼食を取りショッピング。原生林はわずかな雨だったが、この時間には非常に激しい雨となった。宮崎はこの夏しばらく雨らしい雨が降っていなくて、あちこちがカラカラでした。ある意味では彩乃生物にも恵みの雨だったかも。最後に、宮崎市内に戻り、宮崎神宮の敷地に立つ県立総合博物館を見学し。3:30頃宮崎駅に到着でした。

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2008年8月 3日 (日)

伊吹山麓の植物

S2008aug119 8月1日、伊吹山麓、大阪セメントの採石場の手前、大富川の谷を調査した。ここの谷の入口付近は高茎の草ととげのある植物、ツル、ごつごつの岩に阻まれなかなか入り込めない。砂防ダムもあり、ちょっとした遠巻きも一苦労でした。S2008aug104 石灰岩の岩上には、クモノスシダやツルデンダが多い。S2008aug114 谷の急斜面はオオキヨスミシダとヒメカナワラビ、オオバノハチジョウシダが見られる。S2008aug110 ヤマヤブソテツの大きい株が多い。非常に多型で葉の幅の細いものからヒロハヤブソテツかと思える型、葉の光沢も様々だ。S2008aug124 ナツエビネもまもなく咲きそうであった。S2008aug136 ちょと高い場所のやや乾燥した岩上にはビロウドシダが着生していた。オオバノイノモトソウやコバノヒノキシダも多いがイヌワラビやイノデ類は少ない。

S2008aug1305 伊吹3合目はユウスゲ、コオニユリ、エゾフウロなどが咲いているが全体としては種類が少ない。S2008aug1205 オオキツネノカミソリも咲き始めている。S2008aug1203 コオニユリは林道脇の崖地から伸びている。S2008aug1209 イチョウシダも乾いた岩の上で元気なようだ。S2008aug10513 1合目までは杉の植林が多いが下草特にシダ植物の種類が多い。サキモリイヌワラビや、カラクサイヌワラビなども群生している。この時期咲いている花は少ないが、イタチササゲが咲いていた。S2008aug10505 ミドリヒメワラビ、この場所も比較的シカの食害は少ないようだ。

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2008年8月 2日 (土)

塩見岳

S2008jul29_22 7/29朝5:00頃三伏峠を出てまだ暗い樹林帯を抜け塩見小屋に7時過ぎに到着。軽食を取り、塩見岳を目指す。時間的な余裕を感じたので花をゆっくり観察しながら登る。ここからは吹きっさらしの岩稜地帯。ドーム状の塩見山頂部は傾斜も急で大変だ。S2008jul29_32 タカネシオガマ 塩見の岩稜に目立った。S2008jul29_10 塩見岳頂上には8:00過ぎに到着。山頂付近には1時間ほどいたが展望は望めなかった。西峰に三角点がありが3,047m、そこから少し離れた東峰が3,052mである。S2008jul29_36 ハクサンイチゲ S2008jul29_32_2 花は大多数が終わり実になっているものが多い。 S2008jul29_07 イワギキョウS2008jul29_24 チシマゼキショウかな?S2008jul29_29 イワオウギもっと多く見られ急斜面に群生している。 S2008jul29_05 一瞬の晴れ間、山頂付近のお花畑 S2008jul29_09 コバノコゴメグサかな。S2008jul29_01 塩見岳を後にして10:00過ぎに塩見小屋に戻る。そして再び三伏峠を目指す。樹林帯はシラビソ、コメツガ、トウヒなど。下層は幼木も多い。 S2008jul29_09_2 本谷山付近は鹿の影響かマルバダケブキの大群落 S2008jul29_08 タカネコウリンカやニガナの仲間等、キク科が大半。三伏峠到着は12:30、しばらく休んで、豊口山付近の植物を観察しながら、鳥越林道の駐車場には16:00着S2008jul29_27 林道から振り返ると山腹に連なる尾根がよく見える。

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2008年8月 1日 (金)

三伏-烏帽子岳-前小河内の花

S2008jul28_06  前小河内岳から小河内岳  尾根に赤い屋根の小屋が見える。 7/28日は鳥越林道から、三伏峠に登り、前小河内まで往復した。天候は安定せず一時的に晴れて展望が開けることもあるが、時折雨が降って雷がなることもあった。この日は全国的に荒れた天気で、集中的な豪雨で被害も出ていたそうなので、高山にしてはまだ幸運だったかもしれない。S2008jul28 三伏峠までは樹林帯に被われ、2500m以上ぐらいの風が吹き抜けるところに、お花畑ができている。規模も北アルプスや白山のような広々とした感じではない。雪も少ないようで、周りを見渡しても雪渓は谷間に少しみられるだけでした。2008jul28 樹林帯の林床は様々野生ランが見られる。これはキソチドリかな?S2008jul28_24 これは名前が分からない。2008jul28_2 これはコイチヨウラン、樹林帯の苔むした林下に見られた。S2008jul28_2 これはハクサンチドリハイマツの下で数多く見られる。色はかなり変化がある。S2008jul28_68 シコタンソウ 高山帯の岩場で雨がS2008jul28_23 ウサギギクS2008jul28_28 シナノキンバイS2008jul28_08ハクサンシャクナゲ、今年は放つ気が悪いようだ。白山でも少なかったが、南アルプスでも、ほとんど花はない。S2008jul28_46 ハイマツの縁の雪渓が遅くまで残っていた場所にはキバナコマノツメが群生していた。S2008jul28_35 夕暮れが迫る稜線から富士が見えた以外に近い。

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