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2008年6月 9日 (月)

伊吹山頂のタンポポ

S2008jun1_009 伊吹の調査で6月1日山頂付近を見て回った。麓はすっかり夏草が茂りタンポポの時期も終わっているが1000mを越える山頂付近は今が最盛期であった。ドライブウエイの山頂駐車場付近の石灰岩壁は伊吹山独特の植物も多く見られるが、その中にセイヨウタンポポが目立つ。山頂付近の遊歩道やとりわけ人の多く集まる山小屋の周りに数多く群生している。S2008jun1_128 麓に比べ夏も比較的涼しい山頂付近は北欧出身のセイヨウタンポポには過ごしよいのであろう。小屋周りの裸地はセイヨウタンポポやスズメノカタビラなどが多い。S2008jun1_144_2 このまま放っておくと伊吹山の固有の自然に影響を与えるとのことで、自然を愛するMボランティア団体が、セイヨウタンポポの選択的除去にとりくんでおられた。コドラートを設置し追跡調査も行っておられるので、その効果を見守りたい。S2008jun1_136 この山頂付近はもともと「イブキタンポポ」の自生地で今も周辺の草地やセイヨウタンポポの群生している場所にも混ざっている。S2008jun1_134 イブキタンポポは他の在来のタンポポ同様、外総苞片が圧着していて、セイヨウタンポポのように反り返らない。麓の関ヶ原はカンサイタンポポとトウカイタンポポの境界地帯にありタンポポが非常に多型。いわゆるセイタカタンポポと呼ばれている。山頂付近のイブキタンポポも総苞片の形は様々なタイプが見られる。S2008jun1_138総苞片がやや黒ずむものが見られ、株によって外総苞片がやや幅の広い「エゾタンポポ」に似たものや、高山性のミヤマタンポポに近いようにも思われる。S2008jun1_131 花後のイブキタンポポの方がより特徴が見やすい。イブキタンポポは花粉等の分析が必要だがどうも倍数性のタンポポのような気がする。S2008jun1_135 伊吹山頂も在来のタンポポは花が終わり種子が目立つようになっている。これはセイタカタンポポを思わせる。今のところ在来のタンポポも含め、伊吹山の元々の「お花畑」植物群落には侵入していないようだ。S2008jun1_126 ところでセイヨウタンポポの除去作業根を含めて除去されているがごろごろの石が混じる中、深く堀とる事は難しい。かなり努力されてかなり深くまで掘り採られているが、結果的に10cm程度のものが多い。S2008jun1_147 聞くと、ここ数年継続的に行われ一定減少してきたそうだが、以前の除去作業で残った根から再び復活したと思われるものも見つかる。地下で分岐し地上茎が数個に分かれた株も多い。S2008jun1_143 ボランティア活動の努力は素晴らしいが果たして、今後良い結果が得られるだろうか。掘り採ったあとが攪乱され、結果としてセイヨウタンポポに住みよい環境を作っている気がする、掘り採ったあとが、他の伊吹山に自生している高茎の植物を植え、人による踏みつけなどの影響を減らしていかなければ、セイヨウタンポポの増加を抑えられないように思える。

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